呼吸器外科について
呼吸器外科では、肺癌、気胸、縦隔腫瘍、胸膜中皮腫、転移性肺腫瘍、慢性膿胸などの胸部全般的な疾患に対して診断と外科治療を行います。自然気胸、肺良性腫瘍、縦隔腫瘍、転移性肺腫瘍に対しては多くが胸腔鏡下手術を行い、また原発性肺癌の4分の3は完全ないし補助下の胸腔鏡手術で行っています。
”進行”肺癌、胸膜中皮腫、悪性縦隔腫瘍に対しては補助化学・放射線療法を組み合わせた拡大手術を行い、とくに胸膜中皮種へは胸腔内温熱化学灌流療法後に化学療法と手術治療を試みています。
気管支鏡を用いた治療として、切除不能な気管・気管支の高度狭窄性病変に対しての気道内ステント留置や、低肺機能の難治性気胸に対する気管支塞栓術なども行います。
最近、”早期”の肺癌がCT撮影にて小型の限局性すりガラス陰影として発見されることが多くなり、経過観察とともに肺切除による診断と治療を行います。
少なくとも週1回は、呼吸器外科、呼吸器内科、放射線診断科、放射線腫瘍科、他関連科(病理診断科)との合同カンファレンスを行い、個々の患者さんに応じて、年齢、病状、病期、合併症などを考慮した最適で効果的な治療を検討します。